今日もよい日

ストレスのお薬としてのヨガ。お医者さんたちも、ヨガと瞑想に注目しています。

『新作歌舞伎 風の谷のナウシカ』を観ました(^_^)/(新橋演舞場)

 

 

そもそも…

 

ナウシカの原作漫画(全7巻)を読んだことがない

ナウシカの映画を観たことがない

 

 

そんな私が10月の頭に、ナウシカのチケットを奇跡的にゲットしまして、予習も何もしないまま、12月に入っていました。(反省してます(笑))

 

 

昼夜のチケットを買ったら チケットホルダーもらえました(^_^)

 

おもて

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初日が開いてから

『あらすじを知っておいた方がいい』という噂を聞きました。

 

あわててDVDを借りてきて1回だけ見て、漫画も7巻買いましたが、2巻目の途中までしか読めませんでした(^_^;)

 

なので、ネット上にあった7巻全部のあらすじまとめを読みました。

 

 

そんな時、開演して3日目、ナウシカ役の菊之助さんがお怪我をされたとネットニュースで知りました。

 

 

事前の記者会見で

 

菊之助さん:「終わる時間は未定です。」

七之助さん:「12時過ぎてもいいや、今日は腹くくって観よう、ぐらいの気持ちで来ていただけたら」

 

と仰っていたので、チケットが取れた時に、ホテルも取ってしまっていたのでした(^_^;)

 

『怪我で公演中止になったら、東京に泊まりに行くだけになっちゃうのかー(^_^;)』と思っていましたが、翌日から幕が開くことに。

 

絶対に痛みがあるはずなのに、菊之助さんはすごいなぁと思いました。

 

 

 

初めて、新橋演舞場に行きました(^_^)/

 

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私が観たのは、菊之助さんがお怪我なさって、数日後のことです。

 

昼の部は11:00~14:35、夜の部は16:30~20:30まで、休憩を挟みつつ、どっぷりとナウシカの世界へ…。

 

観劇当日、早めに入って筋書を買い、始まる前や幕間に一生懸命読みましたが、たぶんわかってないところが多いはず(^_^;)

 

昼の部は映画と同じなのでよかったのですが、漫画も読めてない夜の部は、イヤホンガイドを借りたらよかったなぁ と今でも思います。

 

毛振り(連獅子)の場面は、家に帰ってから筋書きを読んでもよくわからないので、イヤホンガイドがあった方が満足度が深まったんじゃないかなと。

 

 

ここから先は、ナウシカのことはあまりよく知らない私の、ごくごく浅い感想です(^_^;)

 

 

*********

 

 

菊之助さん

テレビで歌舞伎のナウシカの様子を見ていたのですが、実際に見ても違和感がありました(^_^;)  無垢な少女はちょっと難しいのかと思いました。

当日見ていると、目が慣れて来たのか、物語に入り込めたのか、お話が進むにつれて、違和感がなくなりました。昼、夜通して、心優しい女の子でした。

左肘を骨折なさっていて、衣装の下はガッチリと固定されているはず。見ていても不自由そう。大丈夫かなと心配にも。

でも、制限のある動きの中、刀の鞘に左手を添えて花道を走ったりしているのを見て(痛み出ないかな?)、品の良さ、ナウシカの育ちのよさみたいなものをなんとなく感じて、これはこれでよかったのかなと思いました。

右手は動きますから、刀を使った立ち回りの場面はありました。幕間にもお隣の2人連れで観に来ている方が「怪我したの右手じゃなくてよかったよね」とおっしゃっていて、私も心の中で頷いたり。

でもやっぱりメーヴェで空を飛ぶのを観たかったなぁと。(NHKの『SWITCH』で流れていたのは見ました(笑))

 

 

松也さん

ユパさまの役です。DVDで見た感じでは強いじいさまというイメージがあったので、お若い松也さんにはどうかなと思いましたが、杞憂でした。歌舞伎って年齢と違う役を普通にしているということを忘れていました(笑)(Ex.実年齢70歳過ぎの人が、うら若き姫君を演じたり)

ナウシカ腐海の植物を内緒で育てている実験室に、ユパさまはテトに導かれていくのですが、途中、花道から客席に降りて「なんだ、この狭い道は」「刀の鞘が当たったらすまぬ(誰に言ってるの?(笑))」とか言いながら、お客さんが座っているすぐ前を歩いていく場面もあり、会場は笑いに包まれていました(笑)

夜の部の本水での立ち回り、水流が結構激しかったので、松也さんくらいお若くないと無理だなと思いました。

 

 

右近さん

昼の部は口上から登場です。幕が物語になっているので、それの解説をするところから始まります。

 

 

幕の全体

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幕の左部分

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下:今から1000年後の世界。文明が発展しきった世界では、船を空を飛ぶようになり、生き物を自由に作り変えることができるようになりました。

中:しかし欲深い人間は争いを始めて、「火の七日間」と呼ばれる戦争が起きます。激しい火をまき散らす巨神兵という武器を使ってしまった結果、大地はダメになってしまいます。

上:有毒な瘴気を発する菌類に覆われ、それが腐海と呼ばれるようになります。

 

 

幕の右部分

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下:腐海には巨大な蟲が住んでいます。

中:そんな中でも残された人間たちは愚かなことに争いを続け、このままでは本当に人類は滅亡してしまいます。

上:言い伝えによると、青き衣をまとい、白い翼を持った、木々や蟲を愛する救世主が現れ、汚れた世界を清浄に戻すのだそうです。

 

 

歌舞伎でいうところの緞帳ですが、ナウシカではタペストリー幕といい、薄い布でできています。

絵を見ていると、なんだかワクワクします。このデザインのグッズがあったら買うのになぁと思いました。

 

右近さんは、夜の部を含めて3役なさっています。

1役目がタペストリー幕の解説、2役目はペジテの王子アスベルです。アスベルは夜の部での松也さん(ユパさま)と本水を使った立ち回りがあります。見ていて心配になるくらい、大量の水がかかっていました(^_^;) あれを毎日やっていたら風邪をひいたり、耳の穴に水が入りそうで(^_^;)

3つ目の役が巨神兵の精。毛振りをするのですが、この場面が実はよくわからず(^_^;) 筋書きによると、ナウシカが、墓の主を滅ぼすために巨神兵(の精)を使い、相撃ちとなってどちらも死んでいくのだそうですが。

まあ、毛振りという、歌舞伎らしいものが見れたので満足しました(笑)

  

 

巳之助さん

以前に見たお役で、何の演目の誰のお役だったかすっかり忘れていますが、とても甲高い声で陽気にしゃべる人の役が印象に残っていました。

なので今回のミラルパ/ナムリスの役での、重くて低い声が新鮮でした。

本当に100歳を超えているような感じもあり、すごいなぁと思いました。

 

 

種之介さん

道化の役です。夜の部の幕開きで、タペストリー幕の解説をします。

昼の部の右近さんの方がすっきりわかりやすかったなと思ったり(笑) 

『悪くて強い者(ヴ王七之助さん演じるクシャナのお父さん)にはもれなく道化がついてくる』みたいな解説もありましたが、狂言回しの役です。

滑稽で悲しみもある道化の役、ぴったりとはまっているなぁと思いました。

 

 

片岡亀蔵さん

クロトワの役です。ぴったりだと思うのですが、なんかもったいない使い方だなぁと。でも阿弖流為の時の蛮甲の役みたいで、ちょっとくすっと笑ってしましました。亀蔵さんはとても魅力的な声をなさっているので、どんなお役をされていても、そこにいるということがわかります(^_^) 

ナウシカでは存在感がちょっと薄めで、つくづくもったいない(^_^;)

 

 

 

橘太郎さん&萬次郎さん

阿弖流為の時にいい役でお出になっていました。

阿弖流為の時も、今回もそうですが萬次郎さんは『妖術を使いそうな女の人の役』はぴったりだと(笑)  

お二人とも、これまたもったいない使い方だなぁと思うのです。

原作があるので仕方ないと思うのですが…。ああ、もったいない(笑)

 

 

七之助さん

クシャナの役です。

花道に現れたとき、宝塚の男役トップスターかと思いました(〃'▽'〃)

光沢のある紫色のマントに、金髪が映えています。性別を超越した美しさです。あのお化粧、毎日、自分でなさっているのですからすごい。

マハーバーラタの時の鶴妖朶(づるようだ)も強い女性で素敵でしたが、さらに美しさがパワーアップ。

役柄としては、3人のお兄さんよりも優秀な女性ということで、兄たちだけでなく父にも疎まれて罠にかけられたりもします。

クシャナは悪人なのですが、ナウシカとの交流や、ユパさまが自分をかばったことで負傷する(そして死ぬ)などの出来事の中で、少しずつよい心を取り戻していくという感じでしょうか。

昼の部の冒頭、唇の右側だけをクッと上げて、悪そうに&妖しそうに笑みを浮かべるのがたまらないです(〃'▽'〃) 

お隣の3人組の方も「ナウシカ菊之助じゃなくて、クシャナ七之助のための演目(笑)」と幕間におっしゃってましたが、確かにそうだなぁと(笑)

ナウシカではおなじみな『ラン ラン ランララ ラン ラン ラン♪』のメロディーに合わせて、七之助さんが子守唄を(死にゆく部下へのレクイエムとして)生で歌っていて、あの凛々しい姿のクシャナの儚げで優しい歌声に、ちょっとだけ涙が(^_^;)

七之助さんが好きな私にとって、風の谷のナウシカは、ものすごく満足できる演目でした。

 

 

 *********

 

 

昼の部、タペストリー幕が開き、舞台上の紗幕に「風の谷のナウシカ」という文字が現れたとき、あのテーマ音楽が和楽器で奏でられているのを耳にした途端、なぜか涙が(^_^;)

 

腐海の様子も舞台上に再現されていましたが、紗幕とそれに映し出される映像のおかげで、本当に美しい色の世界がそこにありました。

 

菊之助さんが子役(王蟲の精)と連れ舞するところでも泣けました(^_^;)

 

 

歌舞伎とナウシカ、見事に融合してたと私は思います。

 

しっかりと物語を把握できていないまま、当日を迎えてしまったので『?』なところがありましたが、十分に楽しめました(^_^)

 

ただ、場面転換が、特に夜の部は頻繁に入るので、なんだかそわそわ落ち着かないような、物足りないような気持ちも。

 

7巻の漫画を歌舞伎化するとなると、仕方ないのかなぁ。

 

 

観に来ている方もお若い方が多く、着物姿の方は少ないように思いました。

 

そして、歌舞伎座ではよく聞こえてくる「なかむらやぁ~」みたいな掛け声(大向こう)は、私が行った日はなし。ちょっと寂しいような気も。

 

 

運よくチケットが取れたこと、菊之助さんが骨折という大怪我を押して頑張ってくださったおかげで、ナウシカを観ることができました(^_^)

 

お天気もよく、コートがいらないくらい暖かい日だったのもありがたかったです。

 

 

 

ナウシカ、お近くの劇場で観られます!

 

実はこのナウシカ、チケットがあっという間に完売してしまった演目だったのでした。

 

来年2月に映画館で、前編、後編2つに分けて、それぞれ1週間限定で上映されるのだそうです。

 

 新作歌舞伎『風の谷のナウシカ』ディレイビューイング|ローチケ[ローソンチケット] 映画チケット情報・販売・予約

 

怪我をしたまま、復活したという宙乗りの場面も収録されたらいいなぁと思っています。 ←私は見られなかったので(^_^;)

 

 

映画館で観られるのはいいのですが、

 

・上映される劇場がシネマ歌舞伎同様、限られている

・チケットは販売されているけど、上映開始時間がわからない(^_^;)

・いかなる場合もチケットの払い戻しはしません、とある(^_^;)

 

 

今の段階で、このムビチケを買うのは、かなりギャンブルな感じ(^_^;)

 

めずらしく奈良県でも、大和郡山イオンモールが、上映映画館に指定されているのはとても嬉しいです(〃'▽'〃)

 

上映時間が発表になってから、行けそうならチケットを買おうかなぁと思っています。

 

 

ナウシカのついでに、楽しいバスツアーにも行けたのでした(笑) 

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