奈良に住むようになって、道の駅によく行きます。
奈良で採れた新鮮な野菜や、おいしい三輪そうめんを買い求めます。
お彼岸やお盆、年末は、
お花のコーナーもとても充実します。
ある時、お盆のお花コーナーで
不思議なものを見つけました。
蓮の葉っぱです。
茎は綺麗に切り取られ、あの葉っぱの大きさのまま、
大きなビニール袋に包まれて、販売されているのです。
1枚100円。
初めて見た時は
『これはなんのため…?』
と不思議に思っていました。
調べてみると、蓮の葉の上に、お供え物をするようです。
『水の子』と呼ばれる、茄子とキュウリをさいの目に刻んだものを載せたり、夏が旬の野菜をそのまま載せ、提灯代わりにほおずきを載せたり。
写真のように お水だけを載せることもあるようで。
最近のクラスで
「奈良では、お盆に蓮の葉が売られてるんですよー」
というお話をしました。
大阪のみなさんは『?』、
奈良のみなさんの中には『!(知ってます!)』という反応をされた方も(笑)
蓮の葉の代わりに芋の葉を使うこともあるそうです。
蓮の葉の上に お供え物。
宗旨宗派の違いなのかな と思っていたのですが、
地域性なのかもしれませんね。
母方の生まれ在所のお盆では、
キュウリ+トウモロコシのヒゲ+竹串で馬を、
茄子+竹串で牛を作っていました。
どちらも竹串が4本の足になり、
トウモロコシのヒゲは 馬のたてがみです。
野菜で作った馬と牛は、お盆に帰ってきて下さる
ご先祖様のための乗り物です。
お迎えに行くときは早く会いたいから早馬で、あちら側にお帰りになるときは、名残惜しいので、ゆっくりと歩む牛でお送りする、と、子どものころに教わりました。
他にも、日が落ちるころ、一斗缶に火を焚いて、一人一人提灯を持って、御詠歌を詠いながら、みんなで火の回りをぐるぐるとゆっくり回ったり。
子どものころに数回だけ体験したお盆のあれこれ、
今思い出してみても、稀有な体験として、
強く記憶に残っています。
ありたがたいなぁと思います。
同時に、身近にいたご先祖様(おじいちゃんおばあちゃん)とのことが想い出されて、あたたかい気持ちになります。
いつもありがとうございます