疲労骨折
疲労骨折とは、通常では骨折が生じないような弱い外力が、同じ部位に繰り返し加わることで生じる骨折です。小さなひびからはじまり、徐々にひびが拡大していくと完全な骨折の状態となります。
スポーツなどで激しいトレーニングを繰り返すことが原因で発症することが多く、脛の骨に生じるものを走者骨折、足の甲の骨に生じるものを行軍骨折とも呼びます。
多くは、脛にある腓骨や脛骨、足の甲の中手骨に生じますが、肋骨や大腿骨、くるぶし、腕の尺骨に生じることもあり、どこに負荷がかかったのかによって発症部位は異なります。
※メディカルノートよりお借りしました
ある日、上がっていたネットニュースの中の動画を興味本位で開いてしまいました…。
選手Aが、相手選手Bに対して思いっきりカーフキックを。 ※ふくらはぎを狙ったローキック
蹴りに行った選手Aのスネのまんなか(弁慶の泣き所)が選手Bの膝頭(硬いところ)にヒットし、選手Aのスネが…。
(以下、ぞわぞわ来るので読まなくていいです(^_^;))
関節もなく曲がらないはずのスネが真っ二つに折れ、足の甲全体が前面(膝のお皿方向)へ綺麗にプラーンと折れ曲がりました(涙)
たぶん、それが起こった瞬間は負傷したご本人もわからなかったのかもしれません。
しかし、足がリングに着地したとき…(略)
(背筋が凍るので小さな字にしました(^_^;))
書いててもぞくっとする(>_<)
動画を見た時、文字にすることのできない変な音が口から出ました…(>_<)
1回しか見てないのに、細部まで思い出すことができます…。
先日受けた講義の中で、スライドを見ました。
女子のVリーグ(バレーボール)の選手が試合中、アタックなのかブロックなのかは定かではありませんが、ジャンプして着地したところ、開放骨折(>_<)
開放骨折と言うのは、折れた骨の先が皮膚を突き破り、外界にさらされた状態になる骨折のことです。
この女子選手はもともと腓骨(スネの骨)に疲労骨折があったのだそうです。
『UFC』の選手が疲労骨折していたかはわかりませんが、カーフキックの動画を見た時に、疲労骨折のことを思い出していました。
例えば、何か棒状のもの(太い枝とか)を折ろうとしたとき、あらかじめ切れ目を入れておいた方が、弱い力で折ることができますよね。
疲労骨折は すでに骨に亀裂(=切れ目)が入っている状態なので、外力がかかると案外と簡単に折れるのだろうなと想像がつきます。
私も 高校1年生の時、腓骨(スネにある2本のうち外側の骨)の疲労骨折が見つかりました。
すねに慢性的な痛みがあって整形外科を受診したところ、ヒビが入っていました。
私はずっとスポーツをしていて、チームメイトにも疲労骨折をしていた子がいたので、実はあまり大袈裟に捉えていなかったのです。
今回の『UFC』の件、Vリーグの選手が疲労骨折から開放骨折に発展した件を知って、背筋が凍りました。
疲労骨折から骨折につながること、当時は想像できていませんでした。
今から思い返すと、折れるリスクを背負っていた…(汗)
疲労骨折が発覚したのがシーズンオフだったということもあり、指導者は練習メニューを変えてくれました(腓骨に負担が掛からないように、上肢と体幹を強化するメニュー)。
発覚後、疲労骨折と付き合いながら競技を続けていましたが、高校を卒業するころには痛みがなくなっていたので、治ったのかな。
今から思い返すと、運がよかっただけなんだと思います。
疲労骨折は明らかな骨折とは違い、じわじわと痛くなってきます。
ジャンプ系競技だけに限らず、よく走る方、急ブレーキをかける動作のある方、反り、ねじり動作のある方など、スポーツされる方はオーバーユース(使い過ぎ)に十分にご注意下さい。
子どもさんがなんとなくの痛みを訴えたり、動作がおかしかったら、親御さんや指導する立場の方は、受診を勧めてください。
また、長期間 咳が続くことで、高齢者や骨が弱い方は肋骨(あばら骨)を疲労骨折することもありますから、痛みが出たら念のために整形外科を受診されるといいと思います。
疲労骨折を甘く見てはいけません。
蛇足:
ずいぶんと大人になってから、階段から落ちて かかとを強打し、病院でレントゲンを撮ったことがありました。
かかとの骨はなんともなかったのですが、レントゲンを見ながら先生が変な顔をしています。
「足の甲の骨全体が、ひびだらけだけど…。昔、スポーツか何かやってた?」
足の甲に疲労骨折の痕が残っているみたいです(^_^;)
骨を強くするにはカルシウムとビタミンDとビタミンK(^_^)/
これは手の模型(笑)