国際ヨガDay関西さんからのシェアで
『2012年公開の映画【祈り~サムシンググレートとの対話~】が、18日まで無料で見られます』
というのを 18日の夜に見つけました。
不勉強なもので、これまでこの作品を観たことはありませんでした。
無料公開は、村上先生が4月にお亡くなりになったことを受けての追悼企画とのこと。ご冥福をお祈り致します。
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ストーリー
筑波大学名誉教授、村上和雄博士は、「心と遺伝子研究会」を立ち上げ、心の働きが遺伝子に影響を与える事を確かめている。中でも「笑い」が眠っている遺伝子をオンに変える事が証明された。
その他にも、「愛」や「感動」などのポジティブな心の働きが眠っている遺伝子をオンに変え、「祈り」が遺伝子に影響を与える事を研究している。
村上和雄氏と共に、ホリスティック医学の権威ディーパック・チョプラ博士、細胞生物学者ブルース・リプトン教授、祈りを含めた意識研究を科学雑誌に発表し続けているジャーナリスト、リン・マクタガート女史などが登場し、「祈り」を含めた意識研究の最先端を明らかにしていく。
白鳥哲監督 映画「祈り 〜サムシンググレートとの対話〜」公式サイト
※ 村上先生は2005年のヨガの学会でご登壇されています。
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2012年の映画ですが、観ていて「これは !!」という箇所がたくさんありました。
ヨガする私の 心動いたところ を文字起こし。
長文ですが、よかったらご覧ください。
伝統的なヨガや瞑想を行じることでどう変わるのか、
どこに辿り着けるかのヒントになると思います。
文字を水色にしたところは、私もヨガで学んできた事柄です。
村上和夫博士
・笑いやポジティブな心は、よい遺伝子のオンとオフに影響を与えることがわかりだした。
・笑いの他に愛、感動、感謝などのポジティブな心の働きが遺伝子に影響を与えることがわかってきている。
・人を好きになると、よい遺伝子のスイッチがオンになる。
・ポジティブな心の働きだけではなく、恐怖などのネガティブな心の働きが、体内で作り出される化学物質に影響を与えることがわかってきている。ストレスが加わることで病気になることがわかっている。病気になる遺伝子のスイッチがオンになります。実験データもあります。ねずみをいじめる、縛り付けると悪い遺伝子のスイッチがオンになります。
・ストレスというのはネガティブなんです。それとは別にポジティブなストレスというものもあります。ポジティブストレス=陽気な心、楽しいこと、嬉しいこと、しかし実験としてポジティブストレスは与えにくいのです。ネガティブは簡単です。今の時代がストレス社会ですから。
・全く薬効のないメリケン粉を丸めたものを薬とおんなじ格好にして患者さんに与えると3割の方は治るんです。5割治る場合もあるんです。新薬が認められるには、偽薬効果を超えなければなりません。
・瞑想することで遺伝子のスイッチがオンになったりオフになったりすることがわかりました。瞑想は心の深いところと関係している。
ホリスティック医学:ディーパック・チョプラ博士
・遺伝子は常に動いている。
・心の働きが遺伝子のON/OFF、たんぱく質を合成
・心の状態や社会的な交流の他、人間関係や睡眠、ストレスなどが遺伝子発現に影響しています。
・アメリカでの研究によると、400~500の遺伝子が体に影響を与えています。炎症や免疫疾患の他、心臓血管疾患や特定のガンにも、スイッチが存在しています。遺伝子にはオンとオフがあるのです。考え方や感じ方、振る舞い方で切り替わります。
・カギはよい睡眠やよい人間関係、気楽さや絶えない笑顔、運動や規則正しい生活です。それらを実践すれば 4か月で悪い遺伝子をオフにしてよい遺伝子をオンにできます。
・遺伝子自体は過去の記録に過ぎないのです。
・恐怖は「怒り」や「敵対心」「罪悪感」を生み、様々な感情を引き起こします。免疫障害も引き起こします。コルチゾールやアドレナリンが過剰に分泌されます。しかし、分離した感覚を取り除く感情もあります。愛や思いやりの他、共感や喜び、平静もそうです。それをブッダは「神聖な感情」と呼びました。唯一の現実である分離していない自己を象徴している感情でからです。自分が1つであるという感覚は癒しにつながります。
・気遣う気持ちや瞑想、正しい自覚の他、「あり方・感情・理解・行動」という4つのヨガ的要素が重要です。世界をどう見るかということに影響をもたらします。自分の身体も世界の在り様も見方次第なのです。
細胞生物学者:ブルース・リプトン教授
・笑って得られる効果の1つは幸せになる化学物質の分泌です。笑顔なら脅威はないはずですから、健康になる物質が出ます。それに加えて筋肉からのフィードバックもあります。脳は体がどう動いているか常に監視しています。笑顔になったという信号を脳が受け取ると、幸せになるような化学物質を分泌します。笑いたくなくても笑顔を作るだけで、笑顔になったという信号が脳に伝わります。心は笑っていなくても、脳は幸せに感じる物質を分泌するのです。心からの笑顔も表面上の笑顔も、体内を良い状態にします。これは免疫力を高めます。幸せな時に分泌される物質は免疫システムを助け、体内を健康に保ちます。
・人間は恐怖を感じると自分自身を守る化学物質を分泌します。脅威からの防御のためです。すると、成長を促す物質の分泌は抑制されます。成長と防御は同時に行えないのです。成長を促進する対象には手を広げて近づきます。しかし、脅威を感じる対象からは手で体を守って逃げます。手を広げながら縮こまるのは不可能です。前に進みながら後ろに進むことは不可能です。生物は成長と防御を行いますが、同時にはできないのです。ですから恐怖を感じると成長をいったん停止し防御に備えるわけです。そのとき免疫系が停止します。人間はストレスを感じると病気になります。1つには成長を止めるからです。人間には成長が不可欠です。毎日数十億個の細胞が死ぬので、新たに作る必要があります。大人も同じです。成長が止まってしまうと体が弱ります。それは免疫系の働きが停止するからです。すると体が感染症に負けます。恐怖を感じ続ければ人間は死に至ります。
・偽薬効果(プラセボ)は信じる力による治癒効果です。患者は薬や手術で治ったと信じていますが、実際は偽薬を投与したり、偽の手術を行っただけなのです。つまり信じる力だけで治癒したわけです。心が体を治したのです。偽薬効果(プラセボ)はプラス思考の結果です。治ると信じれば本当に治るのです。一方でマイナス思考は真逆に働きます。プラス思考と同等のパワーがありますが、正反対の方向に働きます。プラス思考は治癒を促す一方、マイナス思考は死に至ります。プラス思考とマイナス思考の違いは、働く方向だけです。
心身医学:ハーバード・ベンソン教授(ハーバード大学)
・祈る行為が呼吸数、心拍数、二酸化炭素の排出量、酸素の消費量を抑制することを確かめた。
・祈る行為がガン、エイズ、心臓病、不眠症、不妊症、高血圧、うつ病などに効果的に働いたことが確かめられた。
・瞑想は祈りと同様、心拍数、血圧、呼吸数の低下、酸素消費量、呼吸中の二酸化炭素の量を減少させることを確かめた(リラクセーション反応)。身体的には祈りと瞑想は同じ効果があることを示した。
・脳は音叉のように振動を周囲に拡げます。瞑想状態に入ると、鎮静効果のある低い波動に移行していきます。そして鎮静のエネルギーが体に流れます。仕事中や勉強中は高い波動を使っていますが、瞑想中は低くなります。心が静まれば細胞も静まります。すると細胞は調和して働きます。子どもたちは低い周波数で生きているため、喜びや幸福感にあふれた世界にいます。しかし成長すると高い周波数を使います。高い周波数は生態をすり減らします。周波数を下げると、健康がもたらされます。
ヨガナンダ寺院僧侶:ブラザー・ケシャヴァナンダ氏
・瞑想は心を鎮めるための科学的な方法と言えます。呼吸に連動した特殊な方法で行われます。そして絆を感じながら行います。
・祈りは神や自分自身の中の高次元の存在との対話です。心が乱れていると祈るのは難しくなります。多くの人が祈っていますから、乱れた祈りは神に届かないかもしれません。とにかく、私たちは自分たちの神聖な力や、内なる神聖な存在を感じたいと思っているはずです。祈りを効果的に行うには深い鎮静状態にならなくてはなりません。情熱などの感情に邪魔されない必要があります。深い瞑想状態に入ることで神の反応を感じられるような祈りを行うことができます。
・最も重要なのは、私たちが今変わるということだと思います。考え方や行動を変えることは極めて重要です。そして、優しさや思いやりを持って接し、考えるべきです。理解も重要です。人生の悩みは人それぞれです。批判したり決めつけずに、よい行いを通して変化を助けるのです。それは自分が祈ることや神聖な考え方を持つことで実現できます。
・世界中で自然災害が起きています。しかもその数は増え、被害も大きくなっています。大惨事が起こることも多くなりました。偶然ではなくマイナス思考や物質主義がもたらした結果です。意識を変えて生活をシンプルにし、瞑想の時間を取ることも大事です。スピリチュアルな自分を発見するのも重要です。そして買い物中でも思いやりを意識します。店員に優しく接し仕事に敬意を表すのです。
・人生を急いでもいいことはありません。目標を達成しても満足できず、また次の目標を探すだけです。
・人間が共存する方法を学ぶことがとても大切です。違いを受け入れるのです。
ダライ・ラマ14世
・私たちは特に今、新しい現実に直面しています。原因の1つは人口の増加です。2つめは世界経済です。国境はほとんど関係なくなりました。そして生態系、これにも国境はありません。世界が1つの存在であり、1つの個体です。それが新たな現実です。この現実によれば自己と他者の線引きは時代遅れです。自分のことしか考えず、他者のことを敵とみなすことも時にはあります。その考え方では戦争が起きます。戦争とは集団的な暴力です。合法化された暴力とも言えます。人が他人の命を奪うと殺人者と呼ばれます。投獄され時には死刑になります。しかし数千人を殺した人を英雄と呼ぶことがあります。勲章を与えてね。数千年の歴史の中で最も悪しき行為の1つだと思います。人類の歴史の中で戦争は最も悪い行いです。現代の人間には英知や技術があります。だからこそ思うのです。人間が行う暴力は極めて危険であると。自己と他者という考えがすべての根源です。
・私たちは新しい現実に直面しています。世界経済や増加する人口などの地球上の問題は現実なのです。私たちアジア人の繁栄や発展は西欧諸国に依存しています。高い依存度です。アフリカなどの大陸もアジアに依存しています。このようにすべてがつながっています。隣人を傷つけることは自分を傷つけることなのです。我々や彼らというコンセプトは時代遅れだと思います。世界は1つの家族だと考えるべきなのです。
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ヨガや瞑想は、取り組み方によっては、心や体の健康に大きな恩恵をもたらすことが、科学的にも証明されています。
物事の受け止め方や考え方も変わり、性格も変わり、こだわりポイントが少なくなって、生きやすくなったりもします。
いろんなヨガを渡り歩いて、たどり着いた今のヨガ。
おかげさまで、心も体も 今がいちばん楽です。
学んでいることをクラスで上手にお伝えできず、申し訳ありません。
「これは!」という映画の中の言葉をシェアさせていただきました。
確実に、体は健やかに、心は穏やかになります(^_^)