ツアーで回る『人気作品ベスト10』を
カウントダウン形式で(笑)
2018年度の10位から4位はこちらの記事に書きました(^_^)
同率で2位が二つという結果だったそうです。
絵の写真(陶板の絵なので 撮影可)に続く文章は、ガイドさんがお話し下さったことをまとめたものを書いています。
※ 順位、題名、作家の名前、(どの階にあるのか)、の順に書いてあります。
第2位 モナ・リザ / レオナルド・ダ・ヴィンチ (B2F)
ガイドさんが「ルーブル美術館にある 実物を見たことある方?」とツアー参加者に聞いたところ、手を挙げる人が一人いました(すごい!!)。「大きさ、どうですか?」と重ねて質問し、お客さんは「ここのは小さい気がします」。
実は大塚国際美術館の展示作品は、どれも実物と同じ大きさで作られているそうで「小さく感じるのも当然で、実際の作品も約53cm×77cmで、みなさん意外と小さいなぁと驚くのだそうです。」と。
ダヴィンチ・コードという映画もあったように、未だに謎の多いこのモナ・リザ。モデルが誰であるかも確定していませんし、背景を見てみると、人物の左側と右側では全然違う2つの風景が描かれています。
他にも不思議な点があって、それはモナ・リザの視線です。鑑賞する私たちが絵の前のどの位置に立っても、視線が合います。
全体的に肉感的ですが、実は左手は未完成なのだそうです。この作品は注文を受けて制作されたのですが、タヴィンチは一度として手放すことはなく、生涯に渡って、どこへ行くときも『モナ・リザ』を持ち歩いていました。未完成の左手については、死ぬ直前まで手を加えていたのだそうです。
第2位 叫び / ムンク(B1F)
『叫び』という作品名ですが、実は叫んでいません(笑)
作品の中の人物はムンク本人なのだそうです。
夕方、友人2人と道を歩いていた時に、どこかから叫び声が聴こえてきます。その叫び声を聴きたくなくて、耳をふさいでいるという場面です。でも絵の左上に描かれている友人たちは耳を覆ったりしていません。聴こえてきた叫び声、実は神経症を患っていたムンクの幻聴。不安定な心の状態が背景の歪み具合にもあらわれていますが、不思議なことに橋の欄干などはまっすぐです。ムンクは神経症を患っているだけでなく、アルコール依存症でもありましたが、死への強い不安を抱えながらも、80歳まで生きました。
ムンクは自身の作品に傷をつける癖がありました。実はこの『叫び』にも謎が。左上に「こんな絵を描く人は狂人」とあります。この一文は本人が書いたのかはわかっていません。
この『叫び』は世界に他にも4~5点あるのだそうで、そのうちの1点は96億円で落札されています。
第1位 ひまわり / ゴッホ(B1F)
①1888年夏
②1888年夏(幻のヒマワリ)
③1888年夏
④1888年夏
⑤1889年冬
⑥1889年冬
⑦1889年冬
大塚国際美術館には、『ヒマワリ』だけで7点あります。制作された順番に展示されています。
特筆すべきは写真2枚目の『6輪のヒマワリ』。
実際にはもうこの世の中にはありません。芦屋の実業家が1920年に購入し、武者小路実篤氏に寄贈しようと保管していたのですが、第二次世界大戦の終わりごろにあった神戸の空襲でこの絵は焼失します。焼けてしまう前に、実業家と武者小路実篤氏が、このヒマワリをバックに写真を残していました。その写真をもとに『6輪のヒマワリ』は陶板の作品としてよみがえりました。 『幻のヒマワリ』です。
ゴッホは生きている間は売れない画家でした。27歳で画家になると決心するまで、様々な職種に就きながらも貧しく、苦労していました。画家になってからも様々なことが起こり精神を病み、自分の耳を切り落とすという事件を起こした数年後、自ら命を絶ちました。画家としての活動は10年ほどですが、2100点あまりの作品を残しています。没後、今のように有名になったのは、生前からゴッホを高く評価し、励まし、金銭的にも支え続けた弟のテオと、その妻ヨハンナらの尽力があってこそのものでした。
今回『ヒマワリ』が 人気作品第1位になったのは、2018年に開館20周年のイベントとして、1年間に渡ってゴッホの『ヒマワリ』に関するイベントを次々と開催したことも関係しているのだそうです。
おさらい 2018年度ベスト10
第10位 オフィーリア / ミレイ(B1F)
第9位 接吻 / クリムト(B1F)
第6位 大睡蓮 / モネ(B2F、1F)
第5位 最後の晩餐 / / レオナルド・ダ・ヴィンチ(B2F)
第4位 真珠の耳飾りの少女(青いターバンの少女)/ フェルメール(B2F)
第2位 モナ・リザ / レオナルド・ダ・ヴィンチ (B2F)
第2位 叫び / ムンク(B1F)
第1位 ヒマワリ / ゴッホ(B1F)
10位のオフィーリア は、樹木希林さんの新聞広告の影響もあり、初のベスト10入り。
代わりにランク外になったのが、
落ち穂拾い / ミレー でした。
実際のツアーでは
地下3階 8位 システィーナ礼拝堂 ⇒ 地下2階 5位 最後の晩餐 ⇒ 2位 モナリザ ⇒ 4位 真珠の耳飾りの少女 ⇒ 6位 大睡蓮 ⇒ 地下1階 1位 ヒマワリ ⇒ 10位 オフィーリア ⇒ 9位 接吻 ⇒ 2位 叫び ⇒ 地上1階 7位 ゲルニカ
という順番でまわりました。
一番下の階にあるシスティーナ礼拝堂が集合場所で、そこからスタートし、エレベーターやエスカレーターを使って上がりながら、最短距離の移動でツアーは行われました。
こうやって記事にしながら思い出していると、
また大塚国際美術館に行きたくなってきます(^_^)
絵画に詳しくない私でも、時間を忘れて十分に楽しめたのは、ガイドさんたちがわかりやすい解説をしてくださるおかげです。
◆定時ガイドの開催時間◆
※ 大塚国際美術館のHPより転載しました
ガイドさんによって説明してくれる内容やポイントが違うようなので、また、人気作品ベスト10のツアーに参加したいなぁと思っています。
時間がない方は音声ガイド(500円)を借りたり、ガイドブック(無料)もありますから、それを見ながら興味のある作品だけ鑑賞するのも。
右の『幻のヒマワリ』が表紙のマップ&ガイドには、親切な感じで『モデルコース』も(^_^)
広過ぎますが、見応えたっぷり、
入館料以上の価値がある大塚国際美術館、
2020年の旅行先の候補としていかがですか?(^_^)/
歩きやすい靴と服がおすすめです(^_^)