オープンしたばかりのなんばスカイオ。
オープニングイベントとして、7階のコンベンションホールで KABUKI WORLD in SkyO 開催中です(^_^)
イベントは28日(日)までなのですが、イベント期間中の土日(10/20(土)、21(日)、27(土)の16時からと、28(日)13時(予定))に、「歌舞伎の見方」と舞踊「藤娘」が開催されています。
初日の20日にお邪魔してきました。
「歌舞伎の見方」澤村國矢さん(紀伊国屋)
國矢さんはイケメンさんです(笑)
1人舞台に立ち、女形の歩き方と、立役の歩き方の違いなどを説明してくれました。
ツケの音(拍子木を木の板に叩きつける、歌舞伎独特の効果音)を合わせることで、男女別になるし、雰囲気が変わるし、石を遠くに投げる時もツケの音があるのとないのでは、役者さん本人の気持ちよさが違うのだそうです(笑)
見得を切る(大きな振り付けのあとのドヤ顔(笑))の実演もしてくれまして、客席のお客さんに「やってみたい人~?」と聞きます。最初は手が上がらなかったのですが、しばらくして1人の男性が手を挙げました。
「こういうとき、大阪の人は全員手を挙げるって聞いてたんですがー(笑)」と國矢さん。
それ、中村屋兄弟も言ってました(笑)
手を挙げた男性は歌舞伎には全くご縁がなくて、今日なぜこの場所にいるのかと聞かれ「この歌舞伎イベントの後に開催される落語を聞きに…」と(笑)
場内の人たちも笑っていました(笑)
國矢さんの指導によって最後「バーーーッタリ!」もあやふやながらキメてくれました(笑) 難しそうです(^_^;)
その後は歌舞伎のゆったりとした立ち回りを『ドンタッポ』の説明(ドンは太鼓、タッ、ポは鼓で表現されるそうです)の後に、お仲間の歌舞伎役者さんと見せてくれました。
振付があると思うのですが、きっちりと決まっていて、すごいなあと思いました。
舞踊「藤娘」中村扇之丞さん(成駒屋)
すぐに舞踊が始まるのかと思ったら、着替えのところから見せてくれました。
司会進行は引き続き、國矢さんです。
お顔は出来上がっていて、襦袢を着た扇之丞さんが登場(上だけ着替えたりするので、襦袢は上下セパレート!)、舞台上に鏡や衣装が置かれ、衣装さん、身の回りをお世話してくれる人などが3人ついて支度します。大きなおうちや、衣装の豪華さで、お世話する人の数も変わるのだそうです。
藤娘の衣装は、着物を重ねるたびに、固定のために襟元を糸で縫いつけているというのを初めて知りました。ずれを防止するのだそうです。
襟の抜き具合は、女性の抜き具合よりも大きいこと、帯は半分に折ったりせずにそのまま使うことを教わりました。どちらも、身体の大きな男性が女性を演じるにあたって、小柄で華奢に見せるための昔からの工夫なのだそうです。
衣装自体も重いのですが、踊っているうちに汗をかいて、その水分でずっしりと重くなっていくので、女形は大変なのだとか。確かに花魁の役だと、着物だけでなく、頭の上の飾りもすごいですから。
衣装の着付けが終わり、床山さんが登場して、かつらをかぶりました。
頭の後ろで2本の糸できっちり固定するのだそうです。
どうもベテランの床山さんらしく、進行役の國矢さんが「たまにきつく締めすぎて、きついですっていいたいのですけど…ごにょごにょ…」と床山さんに言っていましたが、スルーされていておもしろかったです(笑)
かつらを固定したところで、あとは手を白く塗ったり、笠をかぶったりと裏で準備するということで、扇之丞さんは舞台から一度消えます。
1人でまたおしゃべりを始める國矢さん。
「衣装をつけたりするところを見るのは初めてでしょう?」と客席に向かって聞いていましたが、中村屋の芸談ではおなじみ(笑)
シネマ歌舞伎の中でも何度も見たことがあります(笑)
ここでおもむろに國矢さん「歌舞伎をご覧になったことある方~?」と聞きました。
私の周りの女性たちはほとんど手を挙げていました(^_^)
「今月の松竹座、ご覧になった方~?」にも結構手を挙げている方がいたようで、それを見ながら「半分くらいは手を挙げていないので、まだ26日まで松竹座ありますから、ぜひ~(笑)」とちゃっかりと宣伝もなさっていました(笑)
支度が予定より遅れているようで、話が尽きてしまったのか疲れたのか、途中で「まだちょっと支度に時間かかるようですが、ここまでです。ありがとうございました。」と舞台から消えてしまいました(笑)
それから10分弱、間があいたので、ここはトークで埋めたらいいのになあと思ったり(笑)
いよいよ支度が終わり、藤娘のはじまりです。
これはあらすじです。会場内に置いてあるので、始まる前に目を通しておくといいと思います。
おととしの10月に玉三郎さんのを観て、去年の11月には七之助さんの藤娘を観ました。
先月の東大寺公演も行けばよかったなあ(^_^;)
シネマ歌舞伎では二人藤娘を玉三郎さんと七之助さんで観ました(^_^)
まだ歌舞伎3年生だから違いなどわからないだろうなあと思っていたのですが…
なんか違うよ!(^_^;)
まず、照明はついたまま、暗転から始まらない。
まあ、もう舞台の藤の花は最初から見えちゃってるし、仮の小さな舞台だし(^_^;)
七之助さんとは年齢が全然違う、というのもあるのですが、例えば、冒頭、手の動きはとてもしなやかで綺麗なのですが、震えています(^_^;)
たくさんの一般のお客さんの前で一人で踊ることはあまりないようですから緊張なさっていたのだと思います。
あとは、藤の花のついた枝を小道具として踊るところも、なめらかさがないところがあって、初心者の私でも「ん? ん?」と思ってしまうのでした(^_^;)
反る姿勢も、あんまり反っていない。
扇之丞さんより年上のはずなのに、きっちり反っていた玉三郎さんってすごいなあって思いました。(自分の踊りに専念できる環境にいるっていうのもあるのかな。)
あらすじはなんとなく覚えていたものの、歌詞の聞き取り能力はまだまだで、何を表現しているのかまだわからず(^_^;) ←イヤホンガイドほしい(笑)
初めて藤娘(または歌舞伎)をご覧になった方は、私以上にちんぷんかんぷんだったでしょうね(笑)
私の好きな場面は、ちょっとほろ酔いの藤の精が、横座りからちょっと寝て、手招きしてかわいい顔で誘うあの場面!
扇之丞さんのはあんまりかわいくない(笑)
でも、衣装が重いという話を、藤娘の前に聞いていたので、首とか痛くならないのかなあと思いながら観ていたのでした。
そして、舞台上では鐘がゴーンと鳴って、夕方になると、藤の精は姿を消していきました・・・
踊りは15分くらい続いていました。
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これら、無料で観られるのですが、唄や三味線、鳴り物(裏に引っ込んでいます)、ツケ打ちも、ちゃんと生のものです。
録音された音源を流すのかなあと思っていたので、これはすごいなあと思いました。
明日と来週の土日にまだイベントはあります。
今日の反省会も開かれるでしょうから(笑)、今後は進め方とか、楽しかったお話がもっと練られてよくなっていくのだと思います。(藤娘の支度で登場した扇之丞さんの始めの挨拶も、ちょっと長かった(笑))
会場は100席くらいが椅子席で、あとの人は立ち見です。立ち見だけでも100人はいたような。
始まる時間は16時でしたが、終わりは17時を過ぎていました(^_^;)
いいの?こんな贅沢な時間を無料で(^_^;)
じっくり観たい、立ってるの疲れるのよ、という方は早くに行って席に座っているのがいいのかもしれません(笑)
こんなに観に来る人がたくさんいるのだから、明日以降、椅子が増えるといいですね(^_^)
※ 歌舞伎で8割くらいの人が帰ってしまって、20分後に始まる落語は、時間のちょっと前に行っておけば、余裕で椅子席に座れる感じでした(笑)