観に行ってきました(^_^)
(12/15金曜日まで上映)
あらすじはこんな感じです。
※下のサイトの写真は、今回のシネマ歌舞伎のものではありません。
感想
江戸であった事件をもとに作られたお話だそうです。
男の面子みたいなものを大事にしていた時代のお話で、
面子を汚されたことに熱くなり、命までもを懸けて決闘するお話。
女の私には気持ちが理解ができませんでした(^_^;)
面子を大事にすることは、江戸の男のカルマなのかな。
面子を汚された経緯を知った主人公の奥さんも、
なかなか仕返しをしようとしない夫に愛想が尽きて
別れを切りだす始末です(^_^;)
今の時代に生きている私なら
死を覚悟してまで闘いに行く夫を諌めてしまうかな・・・。
結局、火消しvs力士の大きな喧嘩になるのですが、
物語の最後は人が間に入ったおかげで
互いに矛先を収める形になり、
さっきまであれほど熱くやり合っていたのに
あれれ(^_^;) という不完全燃焼な結末に。
歌舞伎はいつだって矛盾があって、それが様式美なのかな(笑)
見どころ
私がすごいなぁと思ったのは、争いの場面で、火消しの人たちが
屋根にひょいっと上がっていくところ。
勘九郎さんの身体能力の高さにはいつも驚いてしまいます。
それと、闘いに赴く場面で、舞台上に火消しの人たちが
勢ぞろいするところ。
声を上げ、走り回り、ぶつかる。
躍動感あふれる場面で、ワクワクしました。
私が好きな七之助さんは、
この演目には出演していないんだなぁと思っていましたが、
演目が終わり、後ろの壁がバーンと開いて(特設の小屋だからできる)、
スカイツリーを背景に本物の御神輿が現れる演出のところで
見つけました!
七之助さんは火消しの格好をしていて、七緒八くん(お兄さんの
勘九郎さんのご長男)を抱っこしているのが映っていました(^_^)
勘三郎さんが七緒八くんを抱っこしているところも映っていましたが、
この7か月後に、勘三郎さんがお亡くなりになるとは
だれも想像してなかったと思います。
シネマ歌舞伎を観ている私たちは、それを知って観ているので、
周りのみなさんの中にも、涙ぐむ人が多くいらっしゃいました。
(映画を観た日が5回目のご命日なのでした)
映画が終わってから、お隣のご婦人2人が話しかけてきてくださって、
お互いに涙目で感想を述べ合いました(笑)
他のシネマ歌舞伎でも経験しているのですが、お隣の席の人や、
帰りのエレベーターなどで見ず知らずの人たちと
感想を共有することがこれまでも何度かあり、
それも楽しいところだなあと思うのです。
普通の映画だとそういう経験はないので、素敵なやりとりです。
ぜひとも生で
私は歌舞伎2年生なので、勘三郎さんの舞台を生で観ることは
叶いませんでした。
でも、映画の中での勘三郎さんはとても生き生きとしていて、
生で観てみたかったなあと思ったりしています。
歌舞伎も、生の舞台と映画化されたものではずいぶんと違います。
好きな俳優さん、歌手、タレント、音楽家、噺家さんなどがいらっしゃる方は、
ぜひ直接、その目でその姿を見て、その耳でその声や音を聴き、
時間と空気を共有していただきたいなぁと思います。
(はまってしまって、ずっと散財することになっても責任は持ちません(笑))
好きな人や好きなことを見る時間は、ときめきが生まれます。
ときめきは、若々しさの秘薬だと思います(^_^)