香害 という言葉と、化学物質過敏症 という言葉を耳にしたことがある方も多いと思います。
香害
香水だけでなく、柔軟剤や制汗剤、消臭スプレーなどの人工的に作られた香りを過剰に使用することで、周りが不快感を感じること。
化学物質過敏症
薬物や化学物質に晒されることで、健康被害が起こる人につけられる病名。
症状としては、気持ちが悪い、頭痛、のどの痛み、イライラなどから、重篤な場合は呼吸不全、心不全などを引き起こし、死に至ることもある。
私も住宅の壁などから出てくる化学物質によって
頭痛、のどの痛みに悩まされた時期がありました。
自宅でのことなので、避けることができず、本当に困りました。
病院には行きませんでしたが、もし診ていただいていたら、化学物質過敏症と病名をつけられていたかもしれません。
家にいる間、窓を開けっ放しにすることで、半年ほどで解決しました。
重篤な症状にならなくてよかったです(^_^;)
香りのお話に戻しますと、
香害と感じている人が、ぐっと我慢してその香りに晒され続けることで身、体が耐えられる一定のレベルを超えて、
香り物質だけでなく、他の様々な化学物質に過剰反応を起こすようになるのだとか。
コップに注がれたお水が、溢れてしまうようなイメージでしょうか。
真夏なのに、電車でマスクをしている人をよく見掛けましたが、きっとその人たちも、化学物質に悩まされていて、
目に見えない香りに対して、精いっぱいの自衛をなさっていたのかもしれません。
私が子どものころには、あまり耳にしなかった病名と症状なので、未だにあまり理解も進んでおらず「わがまま」とか「デリケートすぎる」と片づけられてしまうこともあるそうです・・・。
柔軟剤は、この季節だと静電気を防いでくれるのでありがたいものです。
私も静電気防止のために、化繊製品に使ったりしています。
ただし、ヨガのクラスで着る物に対しては、あまり使わないようにしています。
ヨガのクラスは窓のないところで行うことが多いです。
そんな風の流れもない、閉ざされた空間のなかで身体を動かし続けるとき、きっと柔軟剤の香りの成分(化学物質)は、外へ外へと飛び出して(揮発して)いると思うのです。
ヨガのクラスでは鼻からの呼吸をお願いしています。
身体の感覚に意識を向けていただいています。
そんなときに、化学物質が鼻から絶えず入ってきたら、苦手な人にとってはどうでしょうか。
私にとっては心満たされるいい香りであっても、他の誰かに対してはいい香りでなく、逆に苦痛を与えているとしたら、それはもうヨガのクラスではないと思うのです。
さあ、柔軟剤、どうしますか?
柔軟剤を使わないことで、明らかに不利益があるという方は仕方がないと思います。
ちょっと考えてみて、もし、不利益はあまりないかも、と思っていただいたのなら、柔軟剤の量を、ほんの少しだけ減らしてみることから初めてみませんか?
未来のご自身の身体のためにもいいことだと思います。
病名があってもなくても、それによって「辛い」と感じている人がいるのなら、配慮してあげるのも、優しさだと思います。
ちょっとした優しい気持ちは、外側に広がっていき、
周りも優しくなっていくと私は実感しています。