親切仕様でした(^_^)
映画のナウシカ歌舞伎を観てきました。
入口でチケットを見せると2枚のA4の紙をくれました。
1枚はタイムテーブルで、上映開始から1時間半後に第1幕が終わり、15分間の休憩があることがわかります。
第1幕と第2幕合わせて、3時間10分の作品ですから、休憩があるのはありがたいことだと思います。
2枚目がこちら
おもて
拡大しました
裏
この人物相関図は、筋書に掲載されているものと全く同じです。
ナウシカに馴染みのない私のような人間には、この相関図はありがたいこと(笑)
(右下の『森の人』などは、後編で登場します。)
映画館で観てみて
新橋演舞場でも、前・後編それぞれ1回ずつ見たのですが、かなり忘れちゃってることに気付きました(^_^;)
昼、夜通しで観たというのもあって、脳が疲れていたのかも(笑)
ここからは、映画を観たことで思い出したことや、見落としていたことなどをつらつらと書いていきます。
・幕開きの『風の谷のナウシカ』というタイトル
バーンと出た時、なぜか泣きました(笑) あのナウシカのテーマ曲も和楽器で演奏されていたのも相まって、感動したのだと思います。
・キツネリス登場の場面
『空から落ちてきた』と筋書にあるキツネリス。蟲の背中から落ちてきたことがわかりました(笑)
・ベジテの王女ラステル(鶴松さん)が亡くなる場面
おなかの上にティアラがあるのは、実際に観ていたときには気付かず。ベジテの紋章がちゃんと刻まれているものでした。
実際に観た時も泣いた場面でしたが、映画で観るとわかりやすくて一層泣けました(笑)
連れ舞の時の菊之助さんの表情や、着物の色が変わるとき、いつ着物から糸を引き抜いているかなども、よーく見えました。
・セラミック採掘で賑わう町セムの、酒場の場面
酒場で働く踊女(おどりめ。ここではホステスみたいな感じ)で中村芝のぶさんが出演なさっています(ナウシカの母の役もしています)。鶴松さん演じる酒場の娘が「金を持っている人に媚を売ってやーねー」みたいなセリフを踊女に向けて言っている後ろでの、芝のぶさんのよく変わる表情(笑) 芝のぶさんは、中村屋メインの演目では、女形の目立つ役。男性のはずなのに、女性にしか見えないのでいつもすごいなぁと思って見ています。(場面は違いますが、マニ僧正に仕える女性、ケチャ役の米吉さんも、声色も顔も女性でした。)
それと、蟲使いが連れている4匹の蟲。気持ち悪い動きをしているなぁと思っていたのですが、柔らかい棒でつながっていたのでした(笑)
・王蟲培養室の場面
本水を使った立ち回りの場面です。これまでずっとつばの広い帽子をかぶっていたユパ様が、帽子なしで登場することに気付きました。大量の水をかぶるので帽子が邪魔なんだろうな(笑) それと、ユパ様もアスベルも衣装が耐水仕様に微妙に変わっていました。立ち回りが終わって花道へ移動してからは、2人とも息が乱れているのがわかるのですが、セリフはちゃんとしていて、さすが役者さんだなぁと。花道でも立ち回りしていましたが、客席にも衣装からの水滴が飛んでいたでしょうね(笑)
・マニ族僧正が果てる場面
皇弟ミラルパに意見したことで、マニ族僧正は殺されてしまうのですが、新橋演舞場で観ていたときは、なんとなく観ていました。映画でのこの場面は、ずっとアップで映し出されます。マニ族僧正は、ナウシカが王蟲の子を助けて、金色の野に立つのを目撃しているので、ナウシカが伝説の青い衣の人だと知っています。ナウシカを信頼し、マニ族の行く末を思って、涙ながらにミラルパに「今のやり方じゃダメだ」と訴えます。こぼれそうでこぼれない涙が、クライマックスですーっとこぼれていきました。この場面を映画で観たときは、息を詰めて見入ってしまいました。
・クロトワ
クロトワはクシャナの部下です。片岡亀蔵さんが演じています。クロトワは「生きるためならなんだってするぜ」という役なのですが、思い出しました…阿弖流為の時も「生き意地の汚い『蛮甲』だよ!」というセリフがあったことを(笑) 亀蔵さんはお顔もクロトワにぴったりだと思いました。
・第三軍の将軍
第三皇子の部下であるこの人。敗戦色が濃くなってきて逃げようとするのですが、宝物を持ち去ろうとして、ネックレスがポロっと落ちます。そこで『この人は欲張りでずるい人なんだ』ということがわかりました(笑)
後から気付いたのですが、ナウシカに信頼されている城オジのミトもこの方(市村橘太郎さん)が演じていたのでした(^_^;)
・ユパ
松也さんは年齢不詳だなぁ、とユパ様の役をしているのを観ると思います。ナウシカのお父さん(ジル)と親友という設定なのですが、全く違和感がありません。威厳と大きさがあり、優しさもある。鶴松さん演じる酒場の娘が惚れるのも無理はないです(笑)
酒場の場面では頼まれごとを引き受けますが、目の前にあるお肉を食べずに出立します。『せめて一口でいいからお肉を食べてってー』と思いました(笑)
・クシャナ
実の父親が自分を殺そうとしていることを知ったクシャナ。クロトワが下がった後のクシャナの表情が…。寂しくて悔しくて、なんともやり切れないという感じで、可哀想でした。本当はお父さんに愛されたかったんだろうな…。
・ナウシカ
演舞場でその姿を見た瞬間は『んー(^_^;)』と思いましたが、話が進むにつれて、ナウシカにしか見えませんでした。映画になりアップだとどうかなと思っていましたが、初めから違和感なく観ることができました。
アスベルに淡い恋心を持ったっぽいところは、かわいらしい少女そのものでした。ミトに「姫様も大人になられましたなぁ」と言われている場面では場内からも笑いが(笑)
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私が新橋演舞場で観た日は、菊之助さんがお怪我をなさって、数日後のことでした。
ケガのため変更され、観られなかった場面が、映画の中にはたくさんありました。
メーヴェに乗っての宙乗りの場面や、遠見のナウシカの場面です。
遠見のナウシカの場面はすごくよかった(涙)
舞踊の時、何を唄っているのかの字幕も出ていました。(なるほど、と理解が深まりました。)
本水を使った立ち回りは、舞台全体を正面で捉えた映像が、迫力が伝わってきてすごくよかったです。
背景をじっと見ることもできました。
演舞場で観た時は、役者さんのお顔やしぐさを注視していたので、背景にまで意識がいかず。
王蟲の大群がスクリーンに映し出されているとき、大群が本当に移動しているように見えました。
そして七之助さんは、本当に綺麗でした(〃'▽'〃)
椅子に座って足を組み、頬杖をついている場面など、写真がほしくなるくらい(笑)
逆に、映画になっても気になってしまったのは、場面転換の多さと『そこで終わるの?』ということ、それと、余計な心配(^_^;)
映画の最後が宙乗りなのですが、なんだか中途半端で(^_^;)
肘を骨折しているはずの菊之助さんが腕を動かす場面では『大丈夫かなあ』と心配になったり、トリウマが出てくる場面でもちょっとドキドキ。
映画でアップになったことで、余計な心配が増えました(笑)
編集されたものを観たことで、見落としていたところ、忘れちゃってたところ、ケガというハプニングで観られなかった場面も観ることができました。
人物相関図の紙をいただけたのもよかったです(^_^)
新橋演舞場で観た夜の部、イヤホンガイドを借りなかったことで、たくさんの謎が残っていた私。
ディレイビューイングの後編では、謎だった部分が解決したらいいなと思っています。
原作の漫画はまだ全部読めていないので(^_^;)、後編を見に行く日までにお話をしっかり頭に入れておきたいと思います。
こんな時期なので本当は映画館には行きたくない(笑)