2016年の八月納涼歌舞伎で上演された
『廓噺山名屋浦里(さとのうわさ やまなやうらさと)』。
勘九郎さんが実直なお侍さんを、
七之助さんが心も美しい吉原一の花魁を演じました。
遊郭のお話は悲しいラストを迎えることが多かったりしますが、この演目はハッピーエンド(^_^)
温かい気持ちになりました。
その山名屋浦里つながりで。
落語作家の小佐田定雄さんのインタビューが、新聞に載っていました。
小佐田さんは、新作落語『山名屋浦里』を作った人です。
前半の『それはタモリさんから始まった…』な部分は、中村屋兄弟も記者会見などでお話になっていたので、私も知っていました。
写真は くまざわあかねさんと小佐田定雄さんです。
しかし、その先のお話は、まったく知らず。
新聞をそのまま貼るのは問題あるので、中身をかいつまんで(^_^;)
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山名屋浦里のお話のもとは、タモリさんがNHKの『ブラタモリ』という番組で、2011年に東京の吉原を訪れたときに聞いた実話。
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それを聞いたタモリさん、すぐ、鶴瓶さんに「落語にしたら?」と声を掛ける。
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「ボクはよう書かんから、書く人を紹介するわ」と鶴瓶さんが紹介してくれたのが、インタビューの主役、小佐田定雄さん。
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小佐田さんと奥様のくまざわあかねさんが、蕎麦屋の2階でタモリさんから話を聞く。
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「笑いどころも少なくて、落語にするには難しい」と小佐田さん。
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横にいたくまざわさん(同じく落語作家)が
「私が書いてもいいですか」と申し出る。
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こうして完成した新作落語『山名屋浦里』。
鶴瓶さんは1年間、江戸言葉と花魁言葉を勉強し、2015年1月、初めて高座にかけた。
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この日の高座を聴きにきていた勘九郎さん。
「これは歌舞伎になる。演じたい。」と鶴瓶さんに連絡。
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歌舞伎化するにあたって、小佐田さんは『松竹の作家さんが歌舞伎用に書き直すのだろう』と思っていた。
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ある日、小佐田さんが鶴瓶さんの高座を聴いていたときのこと。
「不思議でした。鶴瓶師匠のあの顔が、七之助さんの顔にすーっと変わって見えたんです。できた!と思いました。」
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すぐさま鶴瓶さんに
「私が書きます」と宣言した小佐田さん。
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たった5日で歌舞伎版の『廓噺山名屋浦里(くるわばなし やまなやうらさと)を書き上げた。
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こんな裏話があるということは、全く知りませんでした。
不思議なこともあったりして、あの素晴らしい演目ができあがったんですね…。
あまりにも気に入ってしまって、シネマ歌舞伎化(=映画館で歌舞伎を観られる)してくれないかなとずっと思っていたのですが、ありがたいことにDVD化が決定(^_^)/
最近のTVCMでもおなじみの、歌舞伎DVDコレクション(笑)
歌舞伎特選DVDコレクション:ホーム | アシェット・コレクションズ・ジャパン株式会社
第21号に、この『山名屋浦里』が入っているのだそうです。
もうひとつのお気に入り、歌舞伎版マハーバーラタも第13・14号として世の中に出るそうです(^_^)
隔週水曜日発売なので、来年の話になってしまいますが、絶対に手に入れたいと思っています(^_^)
第3号は中村屋親子三人の連獅子(^_^)/
早く観たいなぁ♪
七之助さん、綺麗だなぁ…